マーケティングオートメーション
現在、動画を使ったマーケティングは、多くの企業で幅広く利用されています。動画を使ったメールは、開封率 (※開封率とはメールを送った数に対して、そのメールが開かれる割合のこと)を、200〜300%も向上することができるのです。
さらに、ウェブサイトに動画を載せることによって、ユーザーがウェブサイトに滞在する「滞在時間」も長くなります。
目次
動画を使ったマーケティング
動画は、マーケティングに大きな可能性を秘めているにも関わらず、多くの企業が導入を懸念しているようです。それは、品質の高いコンテンツを制作するためには、高度な専門知識や予算、複雑な技術などが必要であると考えられているからでしょう。
しかし最近では、多くのスマートフォンやタブレットに高品質の録画機能が付いており、動画編集をするアプリも入手することができるので、簡単に高品質の動画を作ることができます。
マーケティングオートメーションを使ったマーケティング
マーケティングオートメーションも動画同様に、多くの企業が導入を懸念しており、中小企業のオーナーは、マーケティングオートメーションには専門的な知識が必要だと勘違いしているのです。
最近のマーケティングオートメーションは、比較的高度な技術がなくても使えるように設計されています。ソフトを利用するためには顧客情報を入力したり、送信するコンテンツの作成が必要ですが、それができれば年間におよそ、何千時間もの作業を節約することが可能です。
マーケティングオートメーションを利用すると、企業は次のような作業を自動化することができます。
・見込み客(リード)と既存客の情報を一緒に保存、管理ができる
・設定したことに基づいて、個人の興味や行動に合わせてメールを送る「マーケティングキャンペーン」を使うことができる
・顧客とのやり取り、購入などの行動を記録、分析できる
動画とマーケティングオートメーションを組み合わせたマーケティング
動画とマーケティングオートメーションを組み合わせて、マーケティングを行う時に知っておきたいポイントは、以下の通りです。
見込み客情報を獲得する
マーケティングに動画を取り入れることは、とても有効的だと言えるでしょう。動画とマーケティングオートメーションを使って、多くの見込み客を取得するためには、あなたのウェブサイトに訪問したユーザーの顧客情報を取得し、それを使って次の行動へと導きます。
動画とマーケティングオートメーションで見込み客情報を取得するアイデア:
・ 動画と顧客情報を記入するフォームを同じページに配置したり、一連の動画をユーザーに観てもらうように、同じページ上に視聴者を動画へ招待する言葉を載せて行動を促す。
・ 動画を再生中に、CTA (※CTAとは、視聴者が画面にあるボタンやリンクをクイックすると、ホームページにジャンプできるように促すこと) を動画の再生前や、再生中、または再生後に入れる。
・ ユーザーが顧客情報を記入するフォームに入力すると、動画を視聴できるように設定する。
見込み客を育てる
ウェブサイトへの訪問者の96%は、まだ購入する準備ができていないので、その行動を行ったユーザーを無視してはいけません。そこで活躍するのが、マーケティングオートメーションです。
見込み客を育てるためには、購入するようにパーソナライズされたメールを利用します。パーソナライズとは、個人の行動や特徴に合わせて作られたものを言いますが、見込み客が誰でどのように行動し、購入する可能性があるかによってメールの文を使い分けることができるのです。パーソナライズされたメールは、一般的なメールよりも、6倍も高い開封率を得ることができます。
さらに、パーソナライズされたメールに動画を追加すると、エンゲージメント率(※エンゲージメント率とは、ひとつのメールに対して、その目的を達成した割合のこと)が急激に高くなるのです。 さらに、動画を使用したメールの開封率が、200〜300%も上昇します。
別の研究では、メールの件名に「動画」という言葉を使用すると、開封率が19%も上昇するとも言われており、動画で見込み客を育てるには無限の方法があると言えるでしょう。動画を使ったマーケティング戦略が改善されていくと、それに伴って見込み客の購入率が上がっていきます。
また、見込み客が初めの段階(ホームページに訪問したばかりの状態)の場合は、メールを登録したことを歓迎する登録完了動画を送りましょう。この時視聴者は、あなたのビジネスをまだ完全に把握していないため、動画は短く1分以内にしてください。
次の段階(見込み客が何回かホームページに訪問している状態)では、商品やサービスに特化した、より長めの動画(1分以上)を使用することができます。動画で他の商品や、サービスの宣伝、さらにイベントに招待したりすることができるのです。
動画とマーケティングオートメーションで見込み客を育てるアイデア:
・ きちんと自己紹介をする
・ 商品をしっかりと表示する
・ お客様の声を共有する
現在よりもさらに多くの顧客を取得する
動画とマーケティングオートメーションを導入すると、より多くの見込み客を集めて、そこから顧客を取得することができます。もちろん、新しい顧客を取得するだけではなく、既存の顧客も確保しなくてはいけません。ほとんどの企業は、すでに購入した顧客から、繰り返しビジネスを生み出すことによって、コストを削減し利益を増やしています。
現在よりもさらに多くの顧客を取得するのにも、マーケティングオートメーションが大活躍するでしょう。ここでは、スコアリング機能を利用します。スコアリングとは、見込み客や既存の顧客が、購入に対する関心度を様々な角度から判定してスコアをつけることです。
たとえば見込み客がウェブサイトに何回訪問したかや、コンテンツをいくつダウンロードしたか、どれくらいの動画を視聴したかなどを選択した基準をマーケティングオートメーションに入力すると、自動的にスコアが割り当てられます。その後メールや、電話での営業といった行動を、スコアに基づいて設定することがでるのです。
購入を検討中の人が1分間の動画を20%観るとスコアが上がり、製品デモのような30分ほどの動画を20%観るとスコアがさらに上がり、そのスコアに合った動画を再生するように設定します。
フランスのシャンパーニュ地方にあるホテルのオーナー「Yvonne Hallig」は、用途に合わせて動画を送り、多くの顧客を取得するのに成功しました。マーケティングオートメーションを使えば、過去に訪問した顧客の行動を追跡、分析し、顧客にあった動画を自動的に送信出来るのです。このことにより、収入が倍増しその地域における第1位の宿泊施設に選ばれるまでになりました。
マーケティングオートメーションでは、人の手では莫大な時間がかかってしまうような複雑な作業を簡単に設定することができます。
動画とマーケティングオートメーションで現在よりもさらに多くの顧客を取得するアイデア:
・ 顧客が商品を購入したときに、関連商品やサービスをチェックできるようにする動画を付けて感謝のメールを送る
・ 顧客が一定期間行動をしていない場合は、特別割引や有益なコンテンツで再度興味を持ってもらうようにする動画を送る
最後に
動画とマーケティングオートメーションを使ってマーケティングを成功させるためのポイントを紹介してきました。3つの角度からそれぞれの方法をまとめてみましたが、マーケティングオートメーションを使うことによって、その可能性は大きく広がります。
マーケティングには、あまり時間をかけられないという人でも、その効果は大きな可能性を秘めているのです。